季節と感覚と

久しぶりに電車を使って町に出た。
仕事で出ても決まった室内ばかりで感覚が飢えていたようで、垂直にそそり立つ新しい高層ビルを見上げて地の縁に立ったような妙な不安を感じたり、地下街にある匂い風景を発見したり、感覚を味わう日と成った。
やつの名前を携帯電話に見ただけで怒りが込み上げて来るのは突然訪れた夏の日のせいかもしれない。