やくもたつ いずもやえがきつまごめに やえがきつくるこのやえがきを(わ)
以前にも紹介した素戔嗚尊が作ったとされるこの歌、八重垣を作るとは妻を娶ってミヤを定める事とされます。
境をつくって家庭と社会を区切る事、俗に聞かれる「釣った魚にえさをやらない」というのもこの境に関係していると思われます。釣った魚すなわち結婚した相手もしくは恋人は意識に於いてこの境の内側に入れてしまうつまり自分の一部として認識してしまう、大切にできないのはそのためではないかと思われます。
そしてこの境から出る時には…
時々マーラーガオという中国式蒸しケーキを作ります。
最初はお世話になった方を思い出しつつ子供の為に作っていました。夫婦・家族という境の家にいる時ならば良いお父さんと言う事になるのかもしれないけれど、心の中で境の外に成ってしまった時僕の行動は子供にウケのいい事しかやらないずるい奴と言う事になっていたようです。今は子供たちの事を思うだしながら自分の為に作っています。気がつけば僕の中でも憎む存在になってしまっている事を発見してそのことにショックを覚えています。
国、所属社会、家族と人は様々な境を持っているけれども、個人の人格に於いての境は人によって様々なようです。
僕は元々対人恐怖のようなものがあったのですが、その境を取っ払った時ごく核心の小さなしかしとても堅い核のようなものが残っているようです。この状態は精神衛生上とてもいいように思いますが、できるならこの核までも取っ払えたらと思うのですが、このあたりはまたいつか改めて。