教育基本法改正法案

僕はこの改正法案の話し合いで愛国心にまつわる議論になっている事がどうしてもおかしいと考えている。
想像するに犯罪の凶悪化 低年齢化などの社会の乱れが教育にあると見てその対策として出てきた話だと思われるが、それを愛国心という言葉で片づけようとするのはあまりにも安直である。条項には細々と記述があるようだが議論はこの愛国心の言い回しとその周辺に偏っている。
もしかすると中 韓 朝外交への布石かもしれないし日米同盟の質的変化の補完、あるいは憲法九条も視野に入っているのかもしれない。
確かに明治に始まった日本文化の否定は敗戦で個々の精神にまで及びつつある、しかしそれには日本文化を再発見する事であり国を前面に出すのは微妙にずれている。また、中国、韓国で日本の国旗を足蹴にされても違和感を感じない事、他国の国旗や国家などに対して礼を示せない事については礼儀を知る必要があるだけであって日本への愛国心を声高にするのは何か恣意的なずれを感じる。
これから育っていく子供たちの心や知性を養うのになぜこんな得体の知れない議論をしているのか。立法府での成果は法律でと言う事ではあるのかもしれないがこれはより行政に近い問題だと考える、義務教育だけでは学力を維持できない教育現場にこそ問題があるはずだ。
加えて、軍国主義の放棄のため反国粋主義に走った、その揺り返しとして愛国心を持ち出している異常さを感じざるを得ない。