濃い味

少し前に「名古屋メシ」が話題になった。
やまちゃんや矢場とんの関東出店の影響かとも思っていたが、良く思い出すと言われ始めたのはそれより以前だったようだ。
そしてここに来てペットボトルのお茶をはじめ「濃い味」のものが増えているようにかんじる。喫茶業界では常識だが中部地方のコーヒーは濃い味が好まれて来た、ビールでも数年前に話題になった。
ここで誤解を解くために書くと、中部地方の濃い味とは塩などの濃さでは無く、コクや旨味の実質的な濃さである。
文化を重んじる関西圏の薄味に対して、質実堅剛な「実の濃さ」を中部圏は好むのだ。
ふと、精神的に満たされない、つまりストレスを抱えている時は甘い物が食べたくなる傾向があるという話を思い出した。経験的には疲れた時なども含め甘い物に限らず濃い味の物が食べたくなる。
もともと名古屋では忍耐の美徳にかなりのウェィトがあるように思う。この地方で濃い味が好まれるのはそうした心理的な背景があるのかもしれない。
だとすると全国的に見て濃い味が求められるのは全体としてストレスの度合いが上がっているのかも、そう考えるのは飛躍のし過ぎだろうか。