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密が顕わになる時

仕事先で時々言葉を交わす
はきはきとした気持ちのいい女性がいる
その人が唐突に「私SMクラブへ行くんです」という
冗談…?なのかな、と
戸惑いつつ「おお、カッコイイ」などととぼけてみた
どうも職業として選択したらしい
きっと振り切るようにみんなに告げているんだろう
僕はといえば
混乱のままに他愛も無い話をしてその場を離れた
自分とは無縁の世界だなぁ
などと思いつつ
あれはいじめる方が何倍も真心が要るんだよね
とか
体にも心にもきつい仕事なんだろうな
とか
言えなかった言葉を反芻しつつ
心身の無事を祈って考えを置いたあと
気がつけば
喉のおくにとろりと蜜を感じていた自分を見つけて
あらためて戸惑うのだった