お年寄り

昨日老人ホームでの虐待について書きました、お年寄りの拘束は場合によっては必要なのかもしれないとも言えます。
恥ずかしながら僕自身はそうした苦労の経験がまだ無いのだが、昔母が苦労していたことや看護婦さんの話を聞くと時にはそうしたこともやむを得ないのかもしれないとも思います。
そんな中NHKスペシャル|脳を鍛えて人生を再び 〜福岡・高齢者たちの挑戦〜をみた。
現実問題としてこんなことを誰もが出来るとは思わないしこうした面倒を見る人の側の精神衛生も若干気にはなりますが、これを見ながらもっと違ったことを考えていました。
知的活動が衰えていく一方で、本人はそれまでの人格スタイルを続けまわりからは疎外されながらも一人格を求められ続ける中で、お年寄りはもしやある種の鬱状態に陥ってしまっているのではないでしょうか。成長過程の子供にはそれなりの姿勢で接する、ならば知的活動が衰えつつあるお年寄りにもそれなりの接し方があるのではないだろうか。
鬱状態で生き生きした知性を押し込めてしまったお年寄りを再び引き戻すことはこの番組で見るとおりとてつもなく大変だろうけれど、その縁に立った方々に対して敬意と思いやりとで接したならばそこまで行くことをかなりの程度防ぐことが出来るのかもしれない。
番組の中では単純な音読と単純計算が脳の前頭前野を活発にするとのことでただただ足し算であるとかひらがな単語の読み上げをさせていたけれど、お年寄り個々のレベルに合わせて童話を共に読んだり読み聞かせたり、歌を歌ったりともっと様々手法があるんじゃないのかなと、素人はそんなことを思っていたのでした。