空とビルの間から


空とビルの間から




見渡すかぎり四角くて
こんな夢も時にはあるのかも、と
それにしても景色だけじゃなく
音楽も角張ってて
厚みがあるのは高速からの騒音と犬の声
時間でさえも
四角い予定表にお札を当てはめていくばかり


見渡す限りのビルの向こう
日の昇るあたりにいきたい
漁業権のない海
所有者のない山


ビルの向こう
空の手前
あの辺りにあったはずだけど